MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

ノンコアアセットの売るタイミング

ノンコアセットを売るべきタイミングについて、同僚と議論したので、その話。

 

その会社は今は業績が低迷しているが、向こう3-5年で業績が持ち直す可能性が高いとみているとのこと。一方、ノンコアなので、できれば早く現金化したいが、立て直してからの方が高く売れるから、3年後とか売った方が今より売るよりいいかなというもの。

 

私の答えは、Buyerに当たってみてもいいが、持ち直す可能性が高いとみているなら、売るのは今でなくても良いのではと答えました。(タッピングするだけしてみるというのもあり)

 

というのは、もちろんDCFでは、事業計画をきちんと説明しBuyerが納得すれば、業績が持ち直す前提の価格で売却できるので、理論上は、今と5年後でそこまで売却価格に差がでないはず。 一方、情報の非対称性があり、Buyerは事業計画の確度をDiscountしてどうしても評価しがち。更に、DCFだけでなく、マルチプルも併用するケースがほとんどなので、やはり足下のEBITDAの水準にどうしても引きずれます。

更に向こう3-5年で右肩上がりの数字が作れれば、Buyerはその成長率が続く前提で評価してくれることもあるので、売却金額は増える可能性もあります。

もっとも、事業計画が実現できればという話でありますが。それでないなら手仕舞いを早々にした方がベターですね。