MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

三菱と伊藤忠

三菱商事と伊藤忠 数字を比べてみました。こう見ると、三菱のBSのサイズは伊藤忠に限らず、他商社比で圧倒的に大きく、時価総額もダントツの一位です。 伊藤忠は、資産効率が抜きに出ていて、BSサイズが三菱の6割ですが、利益では肉迫していますね。不採算の…

前田道路 敵対的TOB

前田道路が前田建設によるTOBに反対し、敵対的TOBに発展したようです。「当社の収益力は圧倒的に上回っている」とか「資本市場からの評価が乏しい企業によって経営される」とか言いたい放題です。日本もいよいよ米国のようになってきましたね。 ちょっと、調…

キーマン条項 M&A

会社を買収する際、たとえば、DDをしてみたら、有能な経営者や技術者等がいて、その会社のオペレーション・企業価値に大きな影響力を与えているというケースがあります。こういう場合、買収後一定期間(通常2-3年)会社にとどまってもらうという条項、キーマ…

M&Aの経験値、ノウハウをどう高めるか 

M&A

どの事業会社でも、M&Aの経験値、ノウハウをどう高めるかについて、いつも頭を悩ましていることと思います。FAを雇ってもDealを成立させてくれても、特にビジネスDDの精度が高くなるわけではないし、コンサルを雇って調査させても、依頼する我々がちゃんとし…

M&A いかに高値掴みを回避し、安く買うか。 番外編 HOYAの鈴木CEO「しょうがない」

先日アップしたM&A いかに高値掴みを回避し、安く買うか。 - MBA x 総合商社道場に関して、HOYAの鈴木CEOの記事が出ていたので、シェアします。 東芝とTOB合戦、敗れたHOYAの鈴木CEO「しょうがない」:日経ビジネス電子版 随所にM&Aに対する経営者の心構えは…

M&A いかに高値掴みを回避し、安く買うか。

M&A

買収価格が高くなればなるほど、減損リスクが高くなるだけではなく、買収後の資金余力がなくなり、さらなる成長のための投資等も困難になる等の弊害あり。 安く買って、高く売るのが基本中の基本であり、ではどうすればいいのか、難しい問題ながら、以下私の…

walk away price の難しさ M&A

M&A

交渉前にwalk away priceを決定するというのは、超当たり前のプロセスながら、実は実行するのがとても難しいです。 というのは、以前、DCFの回でも説明したが、DCFでは前提の置き方で数字がめちゃくちゃ変わるし、シナジーも実現性を無視すればいくらでも織…

DD デューデリジェンス どうすすめるか 網羅性とピンポイント

M&A

DD デューデリジェンスをやるうえで、いかに大事な点にフォーカスするか。プロマネは、DDを始める前に、DDの大事な点を明らかにしないといけません。 Key questionは以下の3つ。 Is base case is Sustainable? Is downside is manageable? Is significant u…

ゴーン氏 脱出劇

カルロスゴーンの報道が連日されていて、おもしろいですね。有罪率99%の日本の司法の闇を考えるとゴーン氏が国外逃亡したくなるのもよくわかりますし、一方、潔白ならなぜ逃げるというのも正論で、なかなか難しい。 私が思うのは、カルロスゴーンってビジネ…

海外 M&Aの難しさ

一般的に海外、クロスボーダーのM&Aの難しさは、情報の非対称性だったり、法制度や文化の違い等があげあれるが、私からすると、日本の本社人材が使えないということだと思う。 国内の会社であれば、社長はもちろん、マーケや販売が弱ければ適当な人物を出向…

ESG経営

今、はやりのESG経営。個人的にはアングロサクソン的で好きではない。頭の中が金しかないアメリカの経営者にバランスを取らせるためにESGとか役に立つのであって、日本や欧州の経営者はもっと高い視座で会社を見ているように思います。 それをありがたがって…