2017-05-01から1ヶ月間の記事一覧
第7回は案件の評価方法。 PE:IRR商社:PL(とIRR) 個人的には、この違いがもっとも、PEと商社のもっとも大きい違いであるように思う。 PEは徹頭徹尾でIRR。投資家にコミットしたIRRをいかに達成するかが、案件評価のすべてになります。分かりやすい。 一方…
第6回は経営者。違いは以下の通り。 PE:プロ経営者商社:親会社から派遣することも多い。 以前、書いたようにPEは”投資家”であって、ガバナンス屋なので、経営を直接やるようなことは基本ない。あくまで、プロの経営者を雇い、その経営者と目標・KPIに握り…
第5回は資金調達。違いは以下の通り。 PE:プロファイ商社:コーポレートファイナンス 既に説明の通り、PEの投資は、プロファイによりレバレッジを高めるのが大原則。 一方、商社はインフラ等ではプロファイを使うことはあるものの、コーポレートファイナン…
第4回は成功要因。違いは以下の通り。 PE:経験豊かな経営陣商社:シナジー等 PEは、事業ノウハウ、シナジーがない以上、基本的には経営をしっかりやることで事業価値を上げる。私は常々、PEはガバナンス屋だと思っていて、経験豊富な経営陣をトップに据え…
第三回は投資対象 。違いは以下の通り PE:安定した成熟企業商社:必ずしも安定してなくてもいいスタートアップも可 PEは、基本的にレバレッジバイアウトでノンリコースローンを引っ張る為、レンダーからCFの固さを要求される。従い、投資対象はCFが安定した…
第2回は、事業領域。違いは以下の通り。 PE:幅広い商社:幅広いが、各BLのビジネスに関連するもの PEは、其々得意分野はあるものの(小売業に強いファンド等)、基本的には専門性は金融であり、業種は問わない。 一方、商社も総合なので、会社自体の事業領…
今回から、全17回にわたり、PEと商社の何が違うについて考察したい。私見も多分にはいりますが。 第1回は、リターンの源泉。違いは以下の通り。 PE :レバレッジ、EVの向上商社:企業成長、EVの向上 PE投資は基本的にレバレッジバイアウトでノンリコース…
英文契約を見ているとagreement/contractの他にDeedというものがある。 英文契約では約因(Consideration)といわれれる、契約上の対価がないと契約は強制力がない。約因の例としては、たとえば、売主:商品を引き渡す、買主:お金を支払う。 Deepはこの例外…