昔の商社マン
今日はナレッジというより、思い出話。
私が総合商社に入社したのは早20数年前。その頃は、まだまだトレード全盛で、且つ、今とことなり超ブラック企業で、12時まで仕事して、そこから飲みに行ったりしてました。 とにかく、拘束時間が長ったですね。人間力を鍛えるぞって、月曜日に朝3時まで飲んで、そこからボーリングに行き、そのまま出社みたいこともしてました。 今はそんなこともなくなり、すっかりホワイトないい会社になりました。
トレード全盛のころは、人間力の塊みたいな人もたくさんいて、隣で会話をよく、聞いていると、「すいません。おっしゃるとおりです。」しか言ってないのに、最後はメーカーの人に、気持ちよくなってもらう、職人芸も持っている人。酔っぱらうと、メニューの写真の刺身を食べようと、はしで一生懸命つまもうとする人(ちなみにその方は、屏風のトラのエピソードに似ているということで、”一休さん”と呼ばれてました。)。英語が全然できないのに、one please(”ひとつよろしく”と言いたかったらしい)と商談の最後に言う人。懐かしいですね。
投資が中心になり、少し賢くなった商社マン。でも、戦コンとかIBほどは賢くないんだから、やっぱり先人にならい、人間力はやっぱり高くないといけませんね。
まずやることを決め、走りながら考える
スピードの時代、まずは初めて、走りながら考えるのが求められるのは頭では分かっていたが、最近改めてそう感じるエピソード。
今、アメリカの学校では、コロナで通学ができないので、ZOOMやgoogle class roomを使ったEラーニングを使い、カリキュラム通り進めている。準備は10日ぐらい、最初はZoomにアクセスできなかったり、途中からセキュリティーのためパスワードが導入されたりと混乱があったものの、徐々に慣れてブラッシュアップし続けている。PCがない人は、学校のものものを貸与したり、他の家で余っているipadを融通したりしているようです。
一方、日本の状況はご存知の通り。挙句に9月入学とか言い出したり。今後、Pros /Consを整理し、システムを立ち上げ、準備の上立ち上げても、失われた時間は戻るわけではないし、既に数か月Try&Errorを重ねたアメリカのものには勝てないでしょう。
あらためて思うのは、少なくても、その方向に行くのがほぼ確実(今回でいうとEラーニング)なら、とりあえず、始めるのが大切なんだと痛感しました。もちろん、混乱・失敗するのは確実なのですが、やらないよりはマシなのは明白です。最初に、「最初の2,3か月は混乱します。あらかじめご了承ください。でもきちんと立ち上げ、すばらしいものにします。」と言えばいいだけなのだ。
「失敗してもやらないよりはマシ」というのは、”失敗”する以上、サラリーマンの世界では中々難しいのですが、今回の事例のように、まずは始めてしまった方が絶対いいよねっというものは意を決してやらないといけませんね。
コーポレートガバナンスの良記事
以下の記事を見つけましたので、シェアします。アスクルモデル等非常に勉強になります。
コーポレートガバナンス最大の機能:取締役会と役員選解任のあり方と事例について | Signifiant Style
これを見てて思うのは、社外取締役を会社が選ぶ構図がやっぱり歪ですよね。社外取締役は株主の代弁者であり、その意味では株主が選ぶのが筋な気がします。ただの思い付きですが、選挙みたいに、株主の誰かが立候補して、投票で決めるみたなプロセスもあってもいいかなと。
もっとも、当面は機関投資家や前にも紹介した議決権行使会社が活躍するんでしょうね。
議決権行使助言会社(iss等)って何という人に解説しました - MBA x 総合商社道場
ブラジルレアルと新興国投資
ブラジルレアルがすごいことになってますね。なんと本日(5/11)は、1ドル5.8レアル。この10年で見ると、2011年は1.5レアル、私が案件をやっていた2016年とか2.8レアルなので、今はその半分の水準です。正直驚きを隠せませんね。
やっぱり新興国投資はハイリスク・ハイリターンだなとつくづく思う次第。一方で、Equityの価値という観点でものを考えると、今は政策金利SELICが2016年は14・25%だったのに対して、5月6日に3%へ引き下げを発表しており、これも驚きの下がりっぷりです。ご存知の通り、WACCはリスクフリーレート(リスクフリーレート+株式市場プレミアム×β)をベースに作られるので、今は当時に比べればWACCが下がり、株式価値も上がっているはず。なので、もちろん今の為替はブラジルリスクでレアルが下がっているのものありますが、金利部分の影響も当然あるはずなので、為替は負けても、WACCが下がった効果でいくらか取り戻しているはずということに理論的にはなります。
更に言うと、為替リスクはやはりポートフォリオでリスクをマネージしなくてはなりません。投資家として目指すリターンは何%、リスクをどれだけ許容できるか。 損をすると、〇〇で失敗したという話にすぐなりますが、そんなことをいうと、誰も新興国に投資しませんので、このリスクはリターンの裏返しです。
個人的には、損してもいい範囲でブラジル投資なんておもしろいなと思ったりしています。(もちろん自己責任で)
リース会計とEBITDA
IFRSでは、リース会計が変わり、オペレーションリースについてはもオンバランスになりました。
(ファイナンスリースと同じ)
具体的には、Day0でリース資産とリース債務の計上(公正価値と支払リース料総額の現在価値のいずれか低い金額)。以降は、従来リース料として販管費で支払っていたものが、このリース会計では、リース料を金利にわけて計上するようになります。
(旧)
売上高 100
粗利益 40
販管費 20
EBITDA 20
償却 0
営業利益 20
金利 0
(新)
売上高 100
粗利益 40
販管費 0
EBITDA 40
償却 18
営業利益 22
金利 2
ここでのポイントは、リース料が償却と金利に代わったことでEBITDAが増えるんです。
従い、EVも増えることになりますが、一方でリース債務を計上するので、Net Debtが増え、MV=EV-Net Debtなので、理論上MVは同じになるはず。(リース債務算出につかった割引率とEV算出に使うマルチプルが整合していれば)
リース料が現金流出が伴う費用である一方、上記でわかるようにEBITDAの計算に入らないので、EBITDA=FCFにはならない点。また、リース債務も忘れずにDebtに足さないといけない点は注意しないといけませんね。
携帯依存症
私は、携帯依存症ではないと本人では思っていますが、暇になるとついつい触ってしまい、時間がもったいないなと思っていました。 一瞬、ガラケーに変えるかと思ったりしましたが現実的ではないので、以下の方法で、携帯を見る時間を1/3に削減しました。
それはFacebook、Newspicks、Netflix、youtube等ついつい見てしまうアプリを携帯から削除し、これらが見たいときはIpadやPCで見ることにしました。そうると、携帯を開いても会社メールぐらいしか見るものがなくなるので、あまり携帯を手に取ることがなくなりました。
本当は会社メールやラインを削除したいぐらいですが、流石に日々の生活に支障がでるので、まだやってません。でもこれでも、大分削減できたので、お勧めです。
やっぱり、携帯見ても頭はよくならないので、本を読みたいですね。
Online でのMBA授業 Coursera
前にも紹介したかもしれませんが、以下のサイトでオンラインでMBAの授業を取ることができます。コロナで時間がある人は、興味がある分野を受講することをお勧めします。
Coursera | Build Skills with Online Courses from Top Institutions
基本有料サイトですが、通常コース(講義に"speciallization"と書いてないやつ)ならば、無料で受けられ、コマ数もそこそこあります。やり方は、お気に入りの講座を見つけたら、受講ボタンをクリック。ここからがポイントでCertが取れる有料コースではなく、左下にある”Audit"というとても小さいボタンをクリック。そうすると、無料で受講できます。
私は前から人事系の知識を体系的に入れたいなと思いましたが、たまたま私の出資校の授業を受けましたが当時を思い出すぐらい質の高いものでした。
英語になりますが、字幕もあるので、無料とは思えない質です。
しかし、MBAのナレッジって最早無料なんですね。やっぱり、議論やチームビルディングがMBAの価値でしょうか。もっとも、家でオンラインで、当時と同じ勉強量ができる勤勉さはありませんが。