MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

コロナと株式価値

在宅勤務だとなんか筆が進みませんね。

 

さて、株の暴落が続いている今日この頃ですが、株を買おうか迷う今日この頃です。

 

前にも触れたとおり、株価=時価ではありません。ファイナンスの理論では、将来計画を作りそれをWACCで割引(DCF)で時価を算出します。従い、コロナの影響というと、足下の事業計画にどうその影響を織り込むかということになります。

 

一方、株価は、どうしても投資家の財布事情に影響されます。コロナで資金が枯渇したり、Risk averseになる投資家がどうしてもいるので、結局”売り”が多くなり、相場は崩れがちになります。

 

したがい、金があるなら、今株を買うのも悪くないと思うものの、今のコロナは一体どれくらいの期間続くのかが見えないのがミソですね。どの予測も上期はマイナス成長、下期から昨年並みみたいな計画になってますが、これが半年、1年延びるとどうなるか、それが金融危機にも飛び火してとかなると、事業計画自体が立てづらく、信ぴょう性がないものになります。

 

正直コロナは読みづらいので、リスクを取れない人は買わないのがいいでしょうし、買う人も、今後小分けに分散しながら、買うのがセオリーかもしれません。

記事:なぜいま若手は総合商社から去っていくのか

以下の記事を見つけたのでシェアします。

 

なぜいま若手は総合商社から去っていくのか|遼 for Compass Posse|note

 

今の若手はこういうアプローチで物事を考えるだと改めて思いました。ただ、私は思うのは、会社は学校ではないのでスキルを学ぶためにいる場所ではなく、付加価値を提供し、自己実現をするためにいる場所だとおもうので、そもそも違和感があります。

 

商社には商社、コンサルにはコンサル、投資銀行には投資銀行の仕事、存在意義があり、それに魅力を感じる人が集まればいいというのが私の考えです。

 

この記事では、以下のような記載があります。

(Quote)

商社で求められるのは、仲介業務も投資業務も広く浅く修めたハイブリッドなジェネラリストです。より深く専門的な部分は外部の専門家に外注します。従い商社では仲介も投資も「それなり」に出来る人材が求められます(これはこれで非常に貴重な人材だと思います)。その意味でファンドや投資銀行に比するとプロフェッショナルな投資知識を培う場所とは言い難い部分があります。

(Unquote)

 

では投資銀行に人が事業会社に来れば、活躍できるかというと多分Noです。なぜなら、PMIのスキルがないから。ファンドは近いかもしれませんが、ファンドだって、商社みたいに、豊富な商品知識・人脈を持ち、投資にトレード絡める、海外に展開する、他の事業と組み合わせるということができるかというとできないでしょう。

コンサルだって、経営できるかとういと、ナレッジや分析力はたまるでそふが、大事な経営スキルである人を動かす力が身につくというとそうではないのではないしょうか?

 

結局、その仕事、その仕事に必要なスキルが身につくはずであり、であれば、商社なんか経由せずそのままその道いけばいいと思いますね。

 

もっとも、横並びの人事にへきえきして人が出ているのは事実なので、雇用の流動化が始まってきた商社で、人材を引き留める人事制度が必要なのは間違いないですね。

 

ブラックスワンと企業経営

 

しかし、今回のコロナは本当に誰も予想しなかったブラックスワンですね。

 

ファイナンスの理論(ファイナンスの基本 - MBA x 総合商社道場)に基づけば、アメリカ企業のように借り入れを増やし、株主還元をやしレバレッジを高める、いい買い物があれば積極的に投資してEVを高めていくというのが定石ですが、こういう局面になると「Cash is king」でレバレッジ裏目に出てしまいましたね。

企業経営をするとき、ブラックスワンを想定して、安全をみて経営すれば、株主にさされるし、一方、ブラックスワンを想定しないでレバレッジをかければ、会社をリスク晒すということで、これは答えのない命題ですね。

 

 

 

 

為替の記事

コロナで在宅勤務、子供の面倒を見ないとで更新がこの2週間全然できませんでした。

以下の記事はよくまとまっていて、参考になります。

 

「新型コロナで円暴落」が信じられない理由 | 市場観測 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

 

前田道路 TOB成功

 

ついにTOBが成立しましたね。コロナで株価が低迷して、投資家からしてたらTOB価格が魅力的に映ったのでしょう。前田建設からするといる意味神風ですね。

 

前田建設、前田道路を子会社化へ TOB成功 :日本経済新聞

 

当初の目論見との比較でいると、Net Debtが例の特別配当の500億円*で減ることとコロナの影響でValuationのベースになっている事業計画が下振れするのであれば、その分、プレミアムが乗ることになるのでしょう。

*特別配当は、前田建設が元々25%もっており、同社が今回125億円受領し、することをかんがえると、いることを考えると実質の影響は、375億円)

 

同業との提携あたりから、若干前田道路の大義が薄れてきていたので、投資家が見放したというのもあるかもしれません。

 

因みに、前田道路の経営陣も今回クビ(乃至自ら辞職)になるんでしょうが、これだけ素晴らしい業績を残してきた経営陣がいなくなるのも、前田建設以外の株主にのってどうなんでしょう?

TOBするなら一般株主の分をすべて買い取り、100%するのがやはり筋ですよね。

Finance trains business CFOの役割

先日事業会社のCFOと話をした 彼が自身の役割としてタイトルの言葉を言ってました。 要はベンチマークだったり、月次資料分析だったり とにかく客観的なデータでbusiness groupに煙たがられてもチャレンジするのが使命だとのこと それが結果として強い組織になると 参考になったのでシェアします。

なぜ明らかに高い値段で買収するか?

 後輩から、なんであの会社はあんな高い買い物をするんですかね?と聞かれたので、

以下、私の考えを。

 

まず、以前述べた通り、経営者がM&Aをやりたくなってしまう、背景があります。 

なぜ経営者はM&Aが好きなのか? 失敗する理由 - MBA x 総合商社道場

 

成功確率が半分以下ともいわれるくろすぼクロスボーダーの取引をそれでもやりたい理由は、それはグローバル市場へ参入するためのプラットフォームづくりであり、インフラを得る、人財を得る、ブランドを得ることができるからでしょう。

 

定量化が難しいメリットですが、実際あることはあると思いますし、一世一代の大勝負というのもM&Aにはあるような気がします。