MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

ブラジルレアルと新興国投資

ブラジルレアルがすごいことになってますね。なんと本日(5/11)は、1ドル5.8レアル。この10年で見ると、2011年は1.5レアル、私が案件をやっていた2016年とか2.8レアルなので、今はその半分の水準です。正直驚きを隠せませんね。

 

やっぱり新興国投資はハイリスク・ハイリターンだなとつくづく思う次第。一方で、Equityの価値という観点でものを考えると、今は政策金利SELICが2016年は14・25%だったのに対して、5月6日に3%へ引き下げを発表しており、これも驚きの下がりっぷりです。ご存知の通り、WACCはリスクフリーレート(リスクフリーレート+株式市場プレミアム×β)をベースに作られるので、今は当時に比べればWACCが下がり、株式価値も上がっているはず。なので、もちろん今の為替はブラジルリスクでレアルが下がっているのものありますが、金利部分の影響も当然あるはずなので、為替は負けても、WACCが下がった効果でいくらか取り戻しているはずということに理論的にはなります。

 

更に言うと、為替リスクはやはりポートフォリオでリスクをマネージしなくてはなりません。投資家として目指すリターンは何%、リスクをどれだけ許容できるか。 損をすると、〇〇で失敗したという話にすぐなりますが、そんなことをいうと、誰も新興国に投資しませんので、このリスクはリターンの裏返しです。

個人的には、損してもいい範囲でブラジル投資なんておもしろいなと思ったりしています。(もちろん自己責任で)