MBA x 総合商社道場

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社内資本金制度

私の大好きな管理会計の分野に社内資本金制度がある。アメーバ経営の流行で、セグメント毎に本社が資本金を割り当て、BS・PL・CFを作らせ、あたかもひとつの独立した会社のように経営に当たる。

 

簡単な仕組みは以下の通り。

 

1.仕組み

まず、資産(売掛債権や設備)、つまりBSの左側に対して、負債・資本、BSの右側で資金調達を行う。資本と負債を分ける等いろいろなやり方もあるが、ここではMixしてWACC(加重平均資本コスト)を使う。 事業部は稼いだ利益から資本コスト(資産の金額×WACC)を引いた金額で業績が評価される。

 

2.ポイント

社内資本金制度のポイントの1つめは、資産効率をセグメントが考えるようになる。これが社内金利だけでと利益のみで評価されるが、BSを作成することにより、資産効率も加味して、業績が評価されるので、セグメントは資金の使い方に知恵を使うようになる。場合によっては、剰余金を本社に返して、ROEを良くするというインセンティブが働いたりする。(本社はその金を他の事業部で使う)

次のポイントは、本社から各事業部に求める利益水準を明確にできる点。たとえば、商社の場合、資源投資と国内の小売事業では求める要求利回りが異なる。事業のリスクに応じてWACCを変えることで、資源はハイリスクだからこれだけ稼いでもらわなくてはならないという濃淡をつけることができる。