Post-Closing Due Diligence
本を読んでいると、Post-Closing Due Diligenceの実施がよくレコメンドされている。確かに、買収前のDue Diligence(DD)で得られる情報は限定的であり、Lixilのグローエ買収時に問題になった中国の出資先の不正会計(Lixilは600億円を超える損失を計上)等、特に海外買収先の不正・不祥事に頭を悩ます事例あり。従って、買収後すぐにDDをやり、問題点を把握するのは理にかなっている気がします。また、表明保証が通常1年程度で切れてしまうという観点からも、早期発見は大事です。
でも、やっている事例は少ないような。理由は2つと思います。
1.忙しい
買収プロセスで疲弊、PMIで多忙な中、Post-Closing Due Diligenceなんてやっていられないというのが現場の正直な気持ちではないでしょうか?現実的には表明保証が切れる前に、内部監査を入れるとかですかね。
2.責任問題
前述の通り、買収前のDDで100%のリスクを発見できないのは構造上の問題ながら、やっぱりPost-Closing Due Diligenceで何見つかってしまうと、買収チームは何をやっていたんだということになってしましまいます。 これも、トップが何か出てきても責めないという姿勢が大事なんでしょう。
いろいろ言いましたが、メリット明らかなので、やった方がベターですね。皆さんの会社はルール化されていますか?