環境デューデリジェンス(DD)の実務
私を含め環境DDというと、技術の話で”どうしよう”となりがちですが、簡単にプロマネ視点で何をすればいいかを書きたいと思います。
通常、環境DDではフェーズ1で、データルームの書類確認(許認可関連書類、過去の地質の調査結果等)と現地視察をします。そこで問題がなければ、DDは終了です。一方で、オイルが地面に染みていた、工業排水が川にそのまま流れていた等が発見されれば、フェーズ2として地質や水質の調査を行うことになります。
環境DDでお金に関連するのは、以下の項目になります。基本的にDDをきちんとやれば、1-4は買収前にわかるので、買収価格の減額を交渉します。ただし、3はMustか否かで売り手と買い手で交渉になる可能性はあります。
5はSPAの補償対象ですね。DD段階で、近隣に住人がいるかを確認することも大事だと思います。
1業法違反による当局からの罰金
2許認可取得費用
3環境汚染の予防設備(CAPEX)
(例:過去はダダ洩れになっていた工業排水用のろ過施設の設置)
4汚染の除去(有害物質のしみた土地の除去、入れ替え)
5近隣住民の訴訟(健康被害)