peと商社の違い その15 担当
第15回は、担当者の案件の関わり方
PE:原則投資期間中の担当変更なし
商社:原則投資期間中の担当変更あり
これもケースバイケースだが、PEは案件と担当がひも付きで、出資からEXITまで一貫して担当することが多い。
一方、商社は基本EXITを想定してないこともあり、また基本は人事もローテーションを行うことから、担当が3-5年で変わる。
一言いえば、雇用形態の違い(終身雇用かどうか)からこの差は生まれるのだが、個人的にはPEの方が案件のValueを上げる意味では、優れていると思う。
なぜなら、担当が変わるたびに人的コネや知識を再構築しないといけない。特に出資時のメンバーがいなくなると、案件の戦略や構想が忘れられる傾向あり。結果、案件がガタガタしてしまう。
また、PEの場合は、やった案件が個人のTrack recordになり、その後の個人の評判や転職に大きく影響する一方、商社の場合は、そこまで案件と個人のひも付きがない。(成功案件は”俺がやった”という人多数、失敗案件は”あれはあの人がやってね”といつのまにかフェードアウトといったサラリーマンによくある風景が起きたりします)責任があいまいな印象。
特に商社の業績評価はPLなので、出資した直後は持分利益をも増え、担当したメンバーは出世し、数年たって減損するころにはそのメンバーは既に異動するなんてことも当然起きる。
じゃー、商社もPEみたいに担当をかえなければいいじゃないかと言うと、基本EXITをしないビジネスモデルなので、20年、30年保有し続けるなんてこともあるし、海外投資がメインの中、じゃー君、アフリカにEXITするまで駐在ねなんて言われても困るわけで、仕方ない面も当然あります。