借入水準を見る指標 その2(総借入対月商比)
まず、総借入対月商比は、短期借入の水準を見るものだと、個人的には考えている。
以前解説した通り、短期借入は運転資金「売掛債権+在庫ー買掛債務」イコールなるはず。従い、単純にこの2つを比べて、短期借り入れがもし多いのであれば、過去の損や固定資産の短期借り入れで購入しているということになる。
総借入対月商比も同じで、結局運転資金が売り上げの何か月分かを掴んだうえで、それと比べるということ。財務分析の教科書には3か月が目安と書いているが、それは運転資金は特に卸売業の場合大体月商の3か月ぐらいが多いのでそう書いているだけ(もしくは経験則)であり、じゃー、6か月ならだめかと言うと、長いことは長いと思うが、ビジネスのネイチャーから運転資金が6か月なら問題ないといえるし、逆に運転資金がない(=買掛金が多い)はずなのに、短期借り入れが必要以上に多ければ、問題があるといえる。