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MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

東芝半導体

4/5の日経の記事「東芝半導体 日本応札ゼロ」はショックですね。はやり2-3兆円という金額にみんなhesitateしてしまったのだろうか。

 

時価総額が70兆円を超えるアップル他海外勢に対して、4兆円程度のソニーを初めとした日本勢では対抗できないということでしょう。

 

日本の場合、PEの規模も小さいですし、半導体ビジネスは技術のカタマリで商社も手を出しづらい、結局リスクマネーの提供者がいないという現状を一人の日本国民として傍観するしかないというのはさびしいですね。。

サイズリスクプレミアム

インフラや資源投資はアセットビジネスであり、ポートフォリオ(複数アセット)ではなく単一アセットを取得することが多い。Valuationをする際、上場の類似会社のベータをもってWACCを推定するわけであるが、これら類似会社は複数アセットを持っており、分散効果が働く一方、単一アセットは分散効果が効かない。よってサイズプレミアムを乗せるという議論になる。

 

もっとも、ポートフォリオは玉石混交であるが、単一アセットであれば、DDできっちりみれば、リスクは見極められるわけで、機械的にプレミアムを乗せるのはよくないかなと思います。

 

また、プレミアムをいくら乗せるかという問題もあり、あまり統計的な根拠もとれず、実務では1-3%を適当に乗せることも多いので、若干いい加減な側面があります。

商社の社会貢献

よく商社志望の学生が、たとえば途上国のインフラ整備をして、社会貢献をしたいという思いを持って入社してきたりする。

その志自体は素晴らしいのだが、商社のビジネスはボランティアでないことは忘れてはいけない。つまり、適正な利益を取るということ。

 

たとえば、アフリカへの投資ともなれば、狙う利回りは20%を超えることもある。貧しい国からそんな暴利をむさぼってもという気持ちにならなくも
ないが、リスクに見合ったリターンを取るのが商売のいろは。ソブリン(国)リスクに基づく、利益を得なければ、sustainableなビジネスとはいえない。

 

もっとも視点を途上国に変えれば、そもそもリスクマネーを供与してくれる自体ありがたい話であるはず。また、例えば、発電プロジェクトであれば、
GEやシーメンスのメーカー、銀行のプロファイ、建設等をアレンジして、巨額のプロジェクトをまとめ上げるという商社なれではの機能があってこそ
インフラ整備ができる。

 

このような機能提供こそが、商社の社会貢献と言えるだろう。

FFOC


借入水準を見る指標として、代表的なものとして、有利子負債÷EBITDAがある。EBITDAは使いなれてるし、簡単に計算できるという意味で、使い勝手がいい。

一方、元本をあとどれだけで返せるかというと、EBITDAは文字通り、I(利息)、T(税金)前で、且つ、運転資金の増減、CAPEXが加味されておらず、企業の余剰現金とは異なる。よって、”あと何年で返せる”という意味では、FFOC(フリー・オペレーティングキャッシュフロー:営業キャッシュフローからCAPEXを引いたもの)が、上記のEBITDAに入ってないものなカバーされておりベターかなと思ったりする。

pe投資

商社が行う投資は、Equity投資なわけだが、Debtが直接金融(社債)と間接金融(銀行借入)に分類されるように、Equityも直接金融(上場)と間接金融(PE投資)に分類される。

 

PE投資の機能とか意義はどこにあるのだろか。

まず、当たり前の話になるが投資、つまりお金である。既存株主にとっては、流動性の低い非上場株式を売却することができる。また、LBOを使用することで、売却価格も上がり、プレミアムをEnjoyできるかも知れない。

 

次に、商社やファンドは色がない投資家であるということ。非上場株式を買うとしたら、通常は同業、つまりライバルとなる。これは株主は売っておしまいかもしれないが、経営者や従業員によっては受け入れがたい選択であろう。

また、商社の場合、PEのように100%買収に拘る必要はなく、たとえば、メーカーが海外に進出する際、Equityの半分を引き受ける、つまりファイナンス機能を果たすことになる。
メーカーにとっては、銀行+αの資金ソースとなる。
これも色がない投資家だから可能である。

 

最後に、本当かどうかは別にして、企業価値を高めることによって、投資先や社会に貢献できる。どう高めるかはまた別途説明。

 

以上がPE投資の意義と機能となる。

商社は海兵隊

商社は海兵隊になぞらえられる。そもそも海兵隊とは、いろいろな形態、歴史があるものの、ごく簡単に言えば、水陸両用作戦や上陸作戦の専門組織。海軍と陸軍のGapを埋める組織である。

商社のどこが海兵隊かというと、ビジネスのインキュベートする過程と上陸作戦が似ているといういうのだ。たとえば、海外企業が日本に進出、又はベンチャー企業からこれから発展するという段階においては、一般に人材も資金も不足しがちである。そこに、商社が抱える潤沢な金と人材とネットワーク(販売網を含む)を一気につっこみ立ち上げることで、ビジネスを大きく拡大、インキュベートすることができるのだ。

PE型投資が増えてきていると前提紹介したが、こういったGreen field投資は他業種ではまねできない、商社が得意とするところであり、個人的には本流の
投資だと思っている。

商社の投資

商社のオリジンはトレードであり、商社の投資もトレードから始まっている。

具体的には、取引維持のために、顧客の株式を一部保有したり、メーカーが海外に進出する際、現地の水先案内人として、一部出資したりするケースだ。

また、商社らしい投資としては、資源上流権益やインフラアセットへの投資に加え、三菱のKFCや住商のJCOMみたいに、商社が得意とするGreen fieldから事業を立ち上げるケースがある。

そして近年、三菱商事が”事業経営モデル”を掲げているように、出来上がった会社を買収し、深く経営に関与することで、企業価値を向上させ収益を上げる、プライベートエクイティ(PE型投資)のような投資が増えてきている。三菱のローソン、セルマック、伊藤忠のドール等はこれに当たる。次回以降、この商社のPE型投資について考察してみたい。