MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

大塚家具 ヤマダ電機 株価分析

このグログでも何度か取り上げてきた大塚家具が、ヤマダ電機との提携が発表されましたね。出資比率は51%を取ったので、大塚家からするとついに家業を人手に渡したということになります。

https://www.ryutsuu.biz/strategy/l121223.html

 

価格については株単価145円と直近の株価が160円程度だったので、若干割引が入った価格になってます。過半数を取るDealなので、教科書で言うとプレミアムが30%乗る形になるはずですが、資金繰りが

しんどい状況だったので、既存株主からすれば潰れるよりはましというところでしょうか。

直近の時価総額が40億円程度だったので、43億円の増資を引き受け、51%なので、ざっくり計算もあいます。

 

報道によると更に新株引受権もヤマダは取得したとのことで、21億円で出資比率は57%まであがるとのこと。単価は243円で今回のラウンドよりも

高くなっており、過半数を取っている以上、この価格で引き受ける意味がヤマダにあるのか私には分かりませんでした。株価が上がると見ているのかな。

 

発表後の株価は292円まで高騰しており、ヤマダとの提携がうまくいけば、業績は回復、更にどこかで非上場化するとせば、そこでTOBのプレミアムが乗るということかもしれません。

 

大塚社長は続投というのは驚きましたが、前述の通り、ヤマダに生殺与奪を握られており、成果が問われる今後になります。

 

しかし、こういう支配権が変わることにより価値を生むというのがM&Aの醍醐味ですね。今回40億円というリスクマネーを投じたヤマダは素晴らしいですし、大塚ブランド、従業員のために是非、成功をお祈りしてます。

環境デューデリジェンス フェーズ1 フェーズ2

環境デューデリジェンスの中味を簡単に説明しようと思います。

といっても、我々投資家は基本やることがなく、ERM等のコンサルが調査自体はやってくれるので、そのレポート結果を事業計画や、SPAに反映するのが仕事になります。

 

まず、初期調査としてデータルームや自治体が持つ情報にアクセスしてデスクで情報の整理をします。その次に実地調査を行いますが、これが2段階に分かれます。フェーズ1でなにもなければ基本調査は終了です。

 

フェーズⅠ調査

実地調査を行い、現在及び過去の活動内容を精査し、ありえる環境問題、汚染の把握をします。現地調査は1-3日程度、レポートを含め、2週間程度。ここで問題が発見されるとフェーズ2に移行します。

 

フェーズⅡ調査

フェーズⅠ調査の結果で特定された事項について、実際に各種サンプルを採取し調査します。現地調査は数日から数週間、レポートを含め、1-2か月程度。

・ 土壌、地下水(ボーリングによる)

アスベスト、PCB

・ 埋設廃棄物

・ 廃水

 

総合商社の課題、将来性ー真のグローバル企業になれるか?

商社で仕事していて、最近すごく思うのは、日本は人口減でマクロでは伸びない市場であり、日本企業の競争力も年々落ちているという事実。もちろん、商社はグローバルにビジネスを展開しているが、それはあくまで日本という切り口があってこそです。たとえば、海外で日系メーカーと組んでビジネスしたり、海外のベンチャーや資源権益に投資するのだって、対日販売があるからこそだったりします。そう整理すると、日本と関係ないビジネスというのは本当に僅かになるのが実態です。従い、冒頭のマクロトレンドを考えると、どうしても競争力が落ちてくるのは否めません。

これのソリューションはザ日本企業である組織や人事制度をごっそり変えないといけません。たとえば、米国〇〇商事に投資権限を渡して、駐在員は今の10分の1にして、あとは大枚はたいてアメリカ人のピカピカの人にビジネスをさせる。そしてネットワークと販売網を育てていく。なんてこを考えたりします。といっても全然簡単でないし、今の良さも失われたりもするんだろうと思うとなかなか難しいテーマではあります。まぁ、考え続けるしかないですね。

 

 

環境デューデリジェンス(DD)の実務

私を含め環境DDというと、技術の話で”どうしよう”となりがちですが、簡単にプロマネ視点で何をすればいいかを書きたいと思います。

通常、環境DDではフェーズ1で、データルームの書類確認(許認可関連書類、過去の地質の調査結果等)と現地視察をします。そこで問題がなければ、DDは終了です。一方で、オイルが地面に染みていた、工業排水が川にそのまま流れていた等が発見されれば、フェーズ2として地質や水質の調査を行うことになります。

環境DDでお金に関連するのは、以下の項目になります。基本的にDDをきちんとやれば、1-4は買収前にわかるので、買収価格の減額を交渉します。ただし、3はMustか否かで売り手と買い手で交渉になる可能性はあります。

5はSPAの補償対象ですね。DD段階で、近隣に住人がいるかを確認することも大事だと思います。

1業法違反による当局からの罰金

2許認可取得費用

3環境汚染の予防設備(CAPEX)

(例:過去はダダ洩れになっていた工業排水用のろ過施設の設置)

4汚染の除去(有害物質のしみた土地の除去、入れ替え)

5近隣住民の訴訟(健康被害

 

 

 

M&A 補償条項 (Indemnity Clause) の基礎知識

買収した後に、表明保証違反やコベナンツ違反等が発覚したときは、買い手は売り手に補償を求めることになります。

 

金額の設定について、いくつかポイントがあります。

 

上限(Cap):

補償額の上限です。ケースバイケースですが、一般的には取得金額の10-20%程度が多い気がします。100億円のDealなら10-20億円ですね。Capを超えた分は補償してもらえないので、注意が必要です。特にDealサイズが小さいと(たとえば取引金額5億円の20%は1億円)、Capをすぐ超えてきてしまうので、注意が必要です。

 

以前、ネゴでこちら(売り手)が10%、買い手が30%を要求、最終的には間をとって20%みたいなことがありました。お互い20%を意識していたのかもしれません。

 

バスケット(Basket):

損害賠償の金額が一定金額を超えた場合に、この一定金額を超過した金額を補償金額するもの。(一定金額を超えた場合に当該金額全額を補償金額とするものもあります)。相場は1%なので、100億円なら1億円ですね。

買い手からすると1億円未満は自身で負担しないといけないので、私が買い手のときは当然、入れないベースで交渉します。

 

デミニマス(de mini mis または mini-basket):

1件当たりの補償請求額の足切り。きめの問題ですが、100万円以上とか。結局、細かいものまで請求となると実務的に大変なので、100万円以下は補償の対象にしないというものです。

 

一方補償条項には期間があります。売り手からすると売却したのにいつまでも義務から解放されず、当たり前ですね。

一般に、補償期間は、クロージング後12-18か月、税務だけは税務の時効の7年が多いような気がします。やはり決算をするとボロを見つけやすいので、補償期間内に決算(決算書作成のリードタイムを含む)があるかを要確認です。

 

契約によっては、税務、環境、環境汚染、一般(それ以外)のカテゴリーで、補償の金額と期間を細かく設定するケースもあります。

 

以上のように、M&Aにおいてはスーパーの買い物と異なり、買い手は返品ができないので、補償請求は問題があったときの最後の手段になります。一方、売り手は売り手で、売却した後に、潜在債務が残るので、これはこれで、あとからがっつり取られないようにしないといけません。もっとも、今までかなりの数のMAをやってきましたが、補償を請求したこともされたこともありませんが。。。

 

因みに、売却した際に、一切の債務から解放されるclean dealにしたい場合は、損害賠償保険という保険を買う方法もあります。時間があるときにまとめようかなと思います。アメリカではかなり一般的です。

デューデリジェンスの流れ、目的―商社の営業はどういう観点でDDをしたらいいか?

ちょうど今プロジェクトをやっていて、初めてM&Aをやる若手(若手だけじゃないけど)がわかってないなと感じだので、商社の営業はどういう観点でDDをしたらいいかを書きます。

 

というのは、その若手たちは、膨大なデータを真面目に読み、この勘定科目はなんだろう、なんだこの異常値みたいに、細かく一生懸命クラリしてました。でも私はちょっと違うなと違和感が。

 

というのは、DDの目的は、究極、正確な事業計画を作ることになります。会計DDも法務DDも究極的にはこの目的になります。たとえば、会計DDで不良在庫があったり、変な利益操作がこれらを把握したうえで、これらのFactorを事業計画に織り込み、正確なプロジェクションを作る。 法務DDであれば、このレント契約が3年で切れる、4年目からは20%増しで事業計画はおこうと言ってぐあいに。

ということで、Fact findingは基本は外務の業者にアウトソースし、むしろ出てきた事実をどう事業計画に反映させるかをきちんと頭を使うのが仕事になります。本来、正確なプロジェクションをひくのがValueになるはずです。 もちろん、業者任せにせず、20%ぐらいの時間をつかって、きになるところは自分でクラリするのも大事ですが、あくまで、ビジネスチームとしては、一つ上の視点で、DDを俯瞰的に見ることが求められます。

英語民間試験活用問題

現在、報道を賑わしている英語民間試験活用問題は、個人的にはイマイチピンときません。

もちろん、大臣の”身の丈”発言は、In Realityそうなんだろうけど、大臣が口に出してしまうのは、、、、、

指摘されているのは、運用とか技術的な問題だったり、学校が試験対策になってしまうなんて

今もそうだろうとつっこみたくなるところ。

英語民間試験活用問題は氷山の一角〜大学入試改革にいま何が起きているのか?

 

因みに、MBAに必須のTOEFLとかIETLSとか、高いとやり玉に挙げられていますが、本当に実力がないと点数が取れない試験になっており、非常に質が高い試験だと実家として思います。一方、大学受験の問題は学校によるのでしょうが、息子にやらすなら、TOEFLをお勧めしたいというのが私の意見になります。

そもそも日本という国の英語教育をどうするか。そもそもの議論が足りないのが残念ですね。

PS

全然話は変わりますが、エリート官僚とはいえ、一般人が菊池桃子と結婚なんて、夢がありますね。