商社の社会貢献
よく商社志望の学生が、たとえば途上国のインフラ整備をして、社会貢献をしたいという思いを持って入社してきたりする。
その志自体は素晴らしいのだが、商社のビジネスはボランティアでないことは忘れてはいけない。つまり、適正な利益を取るということ。
たとえば、アフリカへの投資ともなれば、狙う利回りは20%を超えることもある。貧しい国からそんな暴利をむさぼってもという気持ちにならなくも
ないが、リスクに見合ったリターンを取るのが商売のいろは。ソブリン(国)リスクに基づく、利益を得なければ、sustainableなビジネスとはいえない。
もっとも視点を途上国に変えれば、そもそもリスクマネーを供与してくれる自体ありがたい話であるはず。また、例えば、発電プロジェクトであれば、
GEやシーメンスのメーカー、銀行のプロファイ、建設等をアレンジして、巨額のプロジェクトをまとめ上げるという商社なれではの機能があってこそ
インフラ整備ができる。
このような機能提供こそが、商社の社会貢献と言えるだろう。