アンレバードベータとは何か? DCF WACC
βはその企業の事業リスクだけでなく、その企業の財務上のリスクも表している。同じ事業をしていても、有利子負債が多ければその分株主へのリスクが高まりそれがβに反映される。よって事業リスクだけを見るには、有利子負債の影響を除く必要がある。
実務は、は以下の通り。
1.Bloomberg端末や株価から算出して類似のβを取得。(このβは過去の株価から
算出した生データなので、負債の影響が入ったlevered Beta)
2.これを類似会社、それぞれのD/Eを使ってunlevered Betaに変換。
計算式は、Unlevered Beta=levered Beta÷(1+(1-税率)×D/E) このD/E
は時価ベース。つまり純資産ではなく、時価総額(株価×株式数)を使う。
3.類似会社のアンレバードベータの中央値を対象会社のレバードベータに変換。
計算式は、levered Beta=unlevered Beta×(1+(1+税率)×E/D) これも同じく時
価ベース。
同じようなことをやっていて少しややこしいが、類似会社のlevered Betaを類似 会社のDEでunlevered Betaに戻し、事業リスクだけを反映したβにし、それを今回の買収ターゲットのDEで、levered betaにし、対象会社の財務状態を反映したβにする。使っているDEが違う。(もっとも、対象会社のDEを類似会社の中央値から取ったりすると計算は似てくるが。。。)
この辺は、概念だけ理解しておき、あとはエクセルで計算するのがいいと思う。