MBA x 総合商社道場

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上場会社のValuation 市場株価=時価か?

そもそも、非上場株式は評価が難しいもの。骨董品と同じように値はつくが、売買が頻繁に起こるわけではないので、あくまでレンジでの評価となる。

 

上場株式については、場で毎日取引されており、その意味では市場株価=時価であるが、実は市場価格と本来価値必ずしもイコールではない。理由は、全ての投資家は合理的とは限らないし(JALよりANAが好き、うちは子供ときから東芝ブランドの家電を使っている。だから株は保有し続ける等)、市場である以上需給バランスによって変動する。例えば、リーマンショックでファンドが手元Cashを確保する為に上場株を売却する動きに出た場合は、短期で株価は暴落する。

 

この場合企業価値(株式価値)が本当に下がったかといえば、Cashを生み出す力は不変であり、よって企業価値(株式価値)も変わらないはずである。その意味では市場株価とDCF等により算出された株式の本来価値は乖離することはままある。

  

もっというと、DCFにより算出された株式価値についても、買い手によって異なる。よりシナジーが生み出すことや、経営力がある買い手であれば当然よりCashを創出できる事業計画を書くことも可能であり、その結果の株式価値も大きくなる。

 

よって、株価が本来企業が持つ価値かというと、必ずしもそうではないのだ。