MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

M&Aのクロージングはどのように行われるか?

M&Aの支払いは当然cash on delivery、つまり、現金と引き換えに株券を渡す。

実際の実務は以下の通り。

  • 銀行や弁護士の事務所に朝8時に集合。Sellerは株券の現物を持参。(金庫から引き出し、且つ株券が大量のこともあり大変。因みに紛失に備えた保険もある
  • Buyerの弁護士が、株券の現物をチェック。枚数おおければ時間は数時間かかることもある。株券とCondition Precedent(前提条件)に定められた書類の提出をお互いに確認し、必要書類が揃っていることを確認した後、BuyerがSellerの銀行口座に送金指示。
  • 送金指示してからはただひたすら着金確認を待つのみだが、国内取引でも送金と着金確認に1時間以上かかることが多い。因みに、まっている間、全くやることがないので、携帯みたり、雑談したり、ひどい人は居眠りしてこの時間を潰す。弁護士はtime chargeで雇われているので、遊ぶわけにもいかず、神妙な顔をして時間を潰している(笑)
  • Sellerが着金を確認後、漸く持参した株券を引き渡し、株券の受領証をもらい、これで取引終了。

相手がどんな金持ち企業でも、なぜか株券はcash on deliveryが定着している。