MBA x 総合商社道場

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DCF 事業用資産とは何か?

非事業用資産とは、対象会社の事業と直接関連しない資産(株、不動産等)のこと。DCFのCash Flowにはこれらの価値(時価)は、事業価値に加算する必要がある。

 

私の過去小売事業者を買収したケースを紹介する。この会社は、有価証券として仕入先の食品会社と社長の趣味で買ったインターネット会社の株式を持っていた。食品会社の株式(簿価5億円)は昔購入した為含み益が10億円以上あり、一方、インターネット会社は簿価3億円に対して2億円の含み損があった。

 

このケースでは、いくらDCFによる株式価値に上乗せしたらよいか?答えとしては、1億円を上乗せすれば良い。食品会社の株式は、取引関係もあり、事業用資産であり、既にDCFによる企業価値に含まれており(その株を保有しているからこそ取引ができ、Cashを生み出している)、一方、インターネット会社の方は、社長の趣味、つもり非事業用資産であった。よって、時価の1億円を株式価値に上乗せした。(実際は、上乗せされても仕方ないなと思っていたが、言われなかったので、黙っていた)

 

因みに、上記の通り、金額は簿価ではなく、時価。結局、非事業用資産は、現金と同じ扱い。実際、買い手も、買収後、事業と関係ない資産を売却し現金化する。と考えると当然、簿価ではなく、時価で見るべきということになる。