MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

peと商社の違い 最終回

第17回は出資比率。 PE:100%商社:20-100% PEは基本事業ノウハウを持たず、ガバナンスを利かせて(簡単に言うと、Performしないとクビにする)プロ経営者を働かせるモデルであり、従い、出資比率は基本100%にする必要がある。 一方、商社の場合は、フ…

peと商社の違い 第16回

第16回は、従業員数。 PE:数十人商社:数千人 PEはあくまで投資家のプロであり、立ち上げの期間を除いては、出資先に出向することもないので、1案件の担当は通常2,3名でそこまで人手がいるビジネスではない。経理や法務等のアドミは基本アウトソース。従っ…

peと商社の違い その15 担当

第15回は、担当者の案件の関わり方 PE:原則投資期間中の担当変更なし商社:原則投資期間中の担当変更あり これもケースバイケースだが、PEは案件と担当がひも付きで、出資からEXITまで一貫して担当することが多い。 一方、商社は基本EXITを想定してないこ…

peと商社の違い その14 報酬体系

第14回は報酬体系の違いについて述べる。 PE:基本給+インセンティブ商社:基本給+ボーナス PEはファーム自体が投資家との契約で、予め定めたリターンを超えるリターンが上がると、Carried interestと呼ばれるボーナスが支払われ、これが従業員にも支払わ…

peと商社の違い その13 雇用形態

第13回は、従業員の雇用形態の違いについて述べる。 PE:プロフェッショナル/終身雇用でない商社:サラリーマン/終身雇用 PEは、コンサル等と同じくプロフェッショナルファーム。従い、基本は厳しい世界で、当然解雇等もあり得る。但し、1案件に3-5年…

peと商社の違い その12 要求リターン

第12回は要求リターン。違いは以下の通り。 PE:IRR25%商社:WACC5-10%程度 通常PEのIRRは20-30%を求められる。IRR20%といえば、保有期間5年なら、ROIで2.5倍、つまり100億円で買った会社を250億円でうらないといけない。相当重いノルマと言えます。 従って…

peと商社の違い その11 投資後のアプローチ

その11は投資後のアプローチ。違いは以下の通り。 PE:ガバナンス強化、コンサルを通じた収益強化商社:Green Fieldの成長、本業とのシナジー PEは何と言ってもガバナンス屋。DD,そして100日プランでValue up策を打ち立て、その施策の実行にインセンティブを…

PEと商社の違い その10 投資期間

第10回は投資期間 違いは以下の通り。 PE:2-7年でEXIT商社:年限なし PEの場合、投資家にお金を返さなければならず、また高いIRR目標(IRR20-30%)もあり、長期間保有することができない。通常2-5年、長くても7年ぐらいで売却する。 商社は、基本的にはEXI…

PEと商社の違い その9 Value creationのアプローチ

第9回はValue creationのアプローチ。 PE:LBO、リストラ商社:事業ノウハウ 一般的にPEの価値創造の50%はレバレッジで、残りはEBITDAの向上。もちろん、最近のPEはコンサル的な要素もあり業務改革でRevenueを増加させてりもするが、伝統的にはコストカット…

PEと商社の違いその8 モニタリング

第8回はモニタリング PE:EBITDA(CF)商社:税後利益と成長性 以前も説明したとおり、PEの評価軸はIRRであり、企業価値を上げる為EBITDAを増やすことに専念する。 一方、商社は、出資時の評価はIRRでやるものの、その後のモニタリングはPLが重視される。要…

peと商社の違い その7

第7回は案件の評価方法。 PE:IRR商社:PL(とIRR) 個人的には、この違いがもっとも、PEと商社のもっとも大きい違いであるように思う。 PEは徹頭徹尾でIRR。投資家にコミットしたIRRをいかに達成するかが、案件評価のすべてになります。分かりやすい。 一方…

peと商社の違い その6

第6回は経営者。違いは以下の通り。 PE:プロ経営者商社:親会社から派遣することも多い。 以前、書いたようにPEは”投資家”であって、ガバナンス屋なので、経営を直接やるようなことは基本ない。あくまで、プロの経営者を雇い、その経営者と目標・KPIに握り…

peと商社の違い その5

第5回は資金調達。違いは以下の通り。 PE:プロファイ商社:コーポレートファイナンス 既に説明の通り、PEの投資は、プロファイによりレバレッジを高めるのが大原則。 一方、商社はインフラ等ではプロファイを使うことはあるものの、コーポレートファイナン…

peと商社の違い その4

第4回は成功要因。違いは以下の通り。 PE:経験豊かな経営陣商社:シナジー等 PEは、事業ノウハウ、シナジーがない以上、基本的には経営をしっかりやることで事業価値を上げる。私は常々、PEはガバナンス屋だと思っていて、経験豊富な経営陣をトップに据え…

peと商社の違い その3

第三回は投資対象 。違いは以下の通り PE:安定した成熟企業商社:必ずしも安定してなくてもいいスタートアップも可 PEは、基本的にレバレッジバイアウトでノンリコースローンを引っ張る為、レンダーからCFの固さを要求される。従い、投資対象はCFが安定した…

peと商社の違い その2 事業領域

第2回は、事業領域。違いは以下の通り。 PE:幅広い商社:幅広いが、各BLのビジネスに関連するもの PEは、其々得意分野はあるものの(小売業に強いファンド等)、基本的には専門性は金融であり、業種は問わない。 一方、商社も総合なので、会社自体の事業領…

peと商社の違い その1 リターンの源泉

今回から、全17回にわたり、PEと商社の何が違うについて考察したい。私見も多分にはいりますが。 第1回は、リターンの源泉。違いは以下の通り。 PE :レバレッジ、EVの向上商社:企業成長、EVの向上 PE投資は基本的にレバレッジバイアウトでノンリコース…

deed

英文契約を見ているとagreement/contractの他にDeedというものがある。 英文契約では約因(Consideration)といわれれる、契約上の対価がないと契約は強制力がない。約因の例としては、たとえば、売主:商品を引き渡す、買主:お金を支払う。 Deepはこの例外…

東芝半導体

4/5の日経の記事「東芝半導体 日本応札ゼロ」はショックですね。はやり2-3兆円という金額にみんなhesitateしてしまったのだろうか。 時価総額が70兆円を超えるアップル他海外勢に対して、4兆円程度のソニーを初めとした日本勢では対抗できないということでし…

サイズリスクプレミアム

インフラや資源投資はアセットビジネスであり、ポートフォリオ(複数アセット)ではなく単一アセットを取得することが多い。Valuationをする際、上場の類似会社のベータをもってWACCを推定するわけであるが、これら類似会社は複数アセットを持っており、分散…

商社の社会貢献

よく商社志望の学生が、たとえば途上国のインフラ整備をして、社会貢献をしたいという思いを持って入社してきたりする。 その志自体は素晴らしいのだが、商社のビジネスはボランティアでないことは忘れてはいけない。つまり、適正な利益を取るということ。 …

FFOC

借入水準を見る指標として、代表的なものとして、有利子負債÷EBITDAがある。EBITDAは使いなれてるし、簡単に計算できるという意味で、使い勝手がいい。 一方、元本をあとどれだけで返せるかというと、EBITDAは文字通り、I(利息)、T(税金)前で、且つ、運…

pe投資

商社が行う投資は、Equity投資なわけだが、Debtが直接金融(社債)と間接金融(銀行借入)に分類されるように、Equityも直接金融(上場)と間接金融(PE投資)に分類される。 PE投資の機能とか意義はどこにあるのだろか。 まず、当たり前の話になるが投資、…

商社は海兵隊

商社は海兵隊になぞらえられる。そもそも海兵隊とは、いろいろな形態、歴史があるものの、ごく簡単に言えば、水陸両用作戦や上陸作戦の専門組織。海軍と陸軍のGapを埋める組織である。 商社のどこが海兵隊かというと、ビジネスのインキュベートする過程と上…

商社の投資

商社のオリジンはトレードであり、商社の投資もトレードから始まっている。 具体的には、取引維持のために、顧客の株式を一部保有したり、メーカーが海外に進出する際、現地の水先案内人として、一部出資したりするケースだ。 また、商社らしい投資としては…

ブックスキャン

https://www.bookscan.co.jp/というサービスを利用して、書籍を電子化しました。月額1万円弱で50冊までSCANしてもらえます。送料込の段ボールを1000円で購入し、送って7週間弱できれいに電子化してもらえました。品質も満足で、質問してもすぐに的確な答えが…

日本人が多い学校

MBA

後輩からmbaの学校を選ぶ際、日本人が多い学校についてどう思うかを聞からたのでコメントします やはり pros consあります。 欠点は想像の通り。日本人でつるんでしまう。これはどんなに意思が強くても不可避でしょう。大体、ファイナンスとか英語で理解する…

選択と集中

選択と集中はよく聞くフレーズだが、個人的には時代遅れのような気がしている。 世の中は不確実であり、これに対応するには選択肢を広く持ち、コミットを遅らせるのが定石である。選択と集中によりコストを減らすよりも、企業の体力が持つ限りはできるだけた…

海外駐在2

前回、商社の海外勤務が多いという話をしましたが、その勤務実態について少し書きたいと思います。 商社の海外駐在は3パターンで、1つ目が留学や研修生、2つ目が投資先への出向、3つ目が海外独法(アメリカ●●商事)があります。1と2はイメージできると思…

海外駐在

海外勤務者が多いランキングが以下東洋経済の記事に出てました。 http://toyokeizai.net/articles/-/158196?page=3 割合で行くと、商社の海外勤務者は、5人の1人ぐらいでしょうか。社員数には一般職も含むので、すごい割合ですね。 実際、周りをみても、大体…