MBA x 総合商社道場

MBAと総合商社の事業投資をメインの話題にしたブログです。

逆張り

逆張りができるのは、本当の投資のプロであり、本来ロングタームで物事を考えられる商社は逆張りを本来やらないといけない。しかし、実際は難しい。理由2つ。 1、社内説明が難しい 市況がボロボロのときに、「今が買いです」と言っても、もっと下がるので…

大塚家具

今話題の大塚家具の株価の分析をします。 時価総額は83億円(2018/8/7時点)。 2017/12期の決算は、以下の通り。 現金 18億円 総借入 0億円 自己資本 176億円 総資産 291億円 売上高 410億円 (cf 2015年度 580億円) 粗利益 209億円 (同 308億円) 販管費 2…

公認会計士

経営者目線で言うとおっしゃるとおりで、ルールに基づきハンコ押すだけで、何の付加価値もないということになるのは理解できるが、会計士は株主のためにwatch dogするのが仕事でしょと私は思う。会社の不正を見抜く目は、AIじゃ代替できないと思うし。 柳井…

マルチプルとDCF

Valuationをするときに大事なのは、数字の意味を考えるということ。 たとえば、本を見ながらエクセルをつくり、DCFで100億円と算出する。一方、EBITDAマルチプルでも、これも株価をひっぱってきて、60億円と評価する。そして、今回の買い物は、80億円だから…

Deadlock solution /status quo

折半出資のJVでは、Deadlock solutionが問題となる。Majorityがはっきりしている会社であれば、Majorityの会社がMinorityの会社の株を買い上げて、Deadlockを解消すればいいだが、折半出資の場合はそうもいかない。そこで、Status quoつまり、徹底的に話をし…

書評:国家情報戦略

私の好きな佐藤優のインテリジェンスに関する本。元韓国海軍少佐の高永喆の対談。 面白かったのは、 ・戦時中朴大統領は関東軍に属しており、当時の上司だった瀬島氏に助言を得ており、韓国の発展に寄与したとのこと。「韓国人はよ恨の民族といわれますが、…

入札案件の流れ その4

今日は、5.Prefered bidder 、最終交渉、6.SPA締結、7.クロージング を説明します。2次Bidで最終価格とSPAのマークアップの札を入れると、ようやく1社に絞り込まれ、2週間ほどの独占交渉権を与えられ、SPA等最終交渉を行います。ここで、合意できればS…

入札案件の流れ その3

今日は、3.DD、4.2次BIDについて。 1次Bidを通過した数社にはData roomにて資料が開示されDDに入ります。その後マネジメントインタビューやサイトビジットの機会も通常得られます。買う側はいいですが、売り側は、数社のDDの相手をしなくてはいけないの…

入札案件の流れ その2

今回は、NDA、ティザーの入手、1次BIDまでを簡単に説明します。 通常、入札案件では、FAや売り手から複数のBuyer候補に声をかけます。 PEが株主の場合なんかは、50社ぐらいティザーをばら撒くときもあれば、 10社ぐらいにしかまかないときもあります。(情報…

入札案件の流れ

M&A

通常の買収案件の流れは以下のとおり。(買い手目線) 1.NDA&ティザー入手 2.1次BID 3.DD 4.2次BID 5.Prefered bidder 、最終交渉 6.SPA締結 7.クロージング 次回以降、1つ1つ説明します。

三井物産の社内企業制度について

三井物産が社内企業制度を導入するという記事が1年前ぐらいにあった。 でも昔の商社みたいに、1億円ぐらいの利益規模じゃ今の商社は満足しないので、この人口減の国で、事業計画で100億円とは言わないまでも10億円単位の利益を見込めるベンチャーって実際は…

初心者向けのValuation

初心者向けのValuationのお勧め方法を書きます。初心者といいますが、私も実際の仕事のときに価格の感覚をつかみたいときに使っているやり方です。 使うフォーミュラーは、 EBITDA ×倍率=EVとEV-Net Debt= MV と だけです。 一番頭を使うのは、EBITDAで、そ…

トランプ

今日のwsjにトランプが関係を持ったav女優の口止めに130k dallarを払った疑惑が出ていましたね 先日のshithall発言といい ハンパない

社内資本金制度

私の大好きな管理会計の分野に社内資本金制度がある。アメーバ経営の流行で、セグメント毎に本社が資本金を割り当て、BS・PL・CFを作らせ、あたかもひとつの独立した会社のように経営に当たる。 簡単な仕組みは以下の通り。 1.仕組み まず、資産(売掛債権…

商社の将来性

商社の将来性があるかという問いに対して、答えはYESともNoともいえないが、少なくとも自分で決められるということは言うことができる。 なんだそんなことかと思うかも知れないが、これって実はすごいこと。商社は決まったビジネス領域はないので、やろうと…

Gun Jumping

米国では、シェアが低い同士の合併であっても、クロージングの前から単一の企業体のように行動し、競争を阻害する行為を行った場合を禁止される。これをガンジャンピングという。日本語でいうフライング。 大きいDealならともかく、世の中の競争に影響がない…

起業するために商社に入社するという考えについて

よく学生が起業するために商社に入社するという考えについて、私の考えを述べたい。結論としては、この考えが正しいかどうかは50 vs 50。 というのは、確かに商社の仕事はまさに経営そのもので、高い視座で物事を見て、また同時にあらゆるオペレーション(営…

Hurdle rate

Hurdle rate、つまり投資をする際に最低限クリアーしなくてはならない水準、は投資をやる会社ならどこでも持っているはずだが、その水準はいかに決めればいいか。 基本的には、上場会社であれば、その会社の株価から投資家の要求利回りを計算するのが基本に…

peと商社の違い 最終回

第17回は出資比率。 PE:100%商社:20-100% PEは基本事業ノウハウを持たず、ガバナンスを利かせて(簡単に言うと、Performしないとクビにする)プロ経営者を働かせるモデルであり、従い、出資比率は基本100%にする必要がある。 一方、商社の場合は、フ…

peと商社の違い 第16回

第16回は、従業員数。 PE:数十人商社:数千人 PEはあくまで投資家のプロであり、立ち上げの期間を除いては、出資先に出向することもないので、1案件の担当は通常2,3名でそこまで人手がいるビジネスではない。経理や法務等のアドミは基本アウトソース。従っ…

peと商社の違い その15 担当

第15回は、担当者の案件の関わり方 PE:原則投資期間中の担当変更なし商社:原則投資期間中の担当変更あり これもケースバイケースだが、PEは案件と担当がひも付きで、出資からEXITまで一貫して担当することが多い。 一方、商社は基本EXITを想定してないこ…

peと商社の違い その14 報酬体系

第14回は報酬体系の違いについて述べる。 PE:基本給+インセンティブ商社:基本給+ボーナス PEはファーム自体が投資家との契約で、予め定めたリターンを超えるリターンが上がると、Carried interestと呼ばれるボーナスが支払われ、これが従業員にも支払わ…

peと商社の違い その13 雇用形態

第13回は、従業員の雇用形態の違いについて述べる。 PE:プロフェッショナル/終身雇用でない商社:サラリーマン/終身雇用 PEは、コンサル等と同じくプロフェッショナルファーム。従い、基本は厳しい世界で、当然解雇等もあり得る。但し、1案件に3-5年…

peと商社の違い その12 要求リターン

第12回は要求リターン。違いは以下の通り。 PE:IRR25%商社:WACC5-10%程度 通常PEのIRRは20-30%を求められる。IRR20%といえば、保有期間5年なら、ROIで2.5倍、つまり100億円で買った会社を250億円でうらないといけない。相当重いノルマと言えます。 従って…

peと商社の違い その11 投資後のアプローチ

その11は投資後のアプローチ。違いは以下の通り。 PE:ガバナンス強化、コンサルを通じた収益強化商社:Green Fieldの成長、本業とのシナジー PEは何と言ってもガバナンス屋。DD,そして100日プランでValue up策を打ち立て、その施策の実行にインセンティブを…

PEと商社の違い その10 投資期間

第10回は投資期間 違いは以下の通り。 PE:2-7年でEXIT商社:年限なし PEの場合、投資家にお金を返さなければならず、また高いIRR目標(IRR20-30%)もあり、長期間保有することができない。通常2-5年、長くても7年ぐらいで売却する。 商社は、基本的にはEXI…

PEと商社の違い その9 Value creationのアプローチ

第9回はValue creationのアプローチ。 PE:LBO、リストラ商社:事業ノウハウ 一般的にPEの価値創造の50%はレバレッジで、残りはEBITDAの向上。もちろん、最近のPEはコンサル的な要素もあり業務改革でRevenueを増加させてりもするが、伝統的にはコストカット…

PEと商社の違いその8 モニタリング

第8回はモニタリング PE:EBITDA(CF)商社:税後利益と成長性 以前も説明したとおり、PEの評価軸はIRRであり、企業価値を上げる為EBITDAを増やすことに専念する。 一方、商社は、出資時の評価はIRRでやるものの、その後のモニタリングはPLが重視される。要…

peと商社の違い その7

第7回は案件の評価方法。 PE:IRR商社:PL(とIRR) 個人的には、この違いがもっとも、PEと商社のもっとも大きい違いであるように思う。 PEは徹頭徹尾でIRR。投資家にコミットしたIRRをいかに達成するかが、案件評価のすべてになります。分かりやすい。 一方…

peと商社の違い その6

第6回は経営者。違いは以下の通り。 PE:プロ経営者商社:親会社から派遣することも多い。 以前、書いたようにPEは”投資家”であって、ガバナンス屋なので、経営を直接やるようなことは基本ない。あくまで、プロの経営者を雇い、その経営者と目標・KPIに握り…